転倒予防は本当に大切です
最近、転倒される方が多い。
高齢の方だけでなく、40代~50代の患者さんも「この前、転んじゃったんですよね~。」
と言ってあざになった所を見せてくれる。
高齢の方なら骨折の確率が高いしケガしたら痛いし何より本人がショックを受ける。
自分の体の衰えなんかを意識するのである。
寂しそうに言うんですよね。
「年とったら色々アカンわ~」

●転倒の原因~内的要因
転倒の原因は、身体状況に関連した『内的要因』と、生活環境に関連した『外的要因』に分けられます。
内的要因は
・体の状態の変化…力が弱くなる
バランスが悪くなる
視野や視力が悪くなる
感覚が鈍くなる
・精神・心理面…焦り、不安
緊張、興奮
注意力不足
・服薬状況…服用している薬の数
といったものなどが含まれます。
高齢者の転倒が危険であることは多くの人が理解しています。ところが、転倒の原因として“薬”があることはあまり知られていません。
●「薬」も転倒の原因になる
薬には必ずと言っていいほど副作用があります。高齢者には以下の3つの特徴があるため薬の副作用には注意する必要があります。
・複数・多数の薬を飲んでいる
・内臓の機能が低下しているため、副作用が出やすい
・薬を飲み始めてから体調の変化があっても口に出さない

注意してくださいね。
●転倒の原因~外的要因
一方、外的要因には
・履物…脱げ易いもの
滑りやすいもの
・床の状態…デコボコ
(小さい)段差
滑りやすさ
・明るさ…夜間などの足元の明るさ
・床の障害物…電気コード
カーペットなどの折れ端
といったものなどが含まれます。

また、その他に『最近1年以内の転倒の有無』もこれからの転倒を予測するうえで非常に重要となっています。
●転倒の予防
転倒を予防するには、それぞれの原因に対して対策を立てる必要があります。つまり転倒を予防するために内的要因に対しては筋力トレーニングやバランス運動など複合的な運動、服薬管理、外的要因に対しては環境整備(転倒しない環境づくり)などを行うことが必要となってきます。
●予防のための運動
そこで今回は足関節を考えてみましょう。
足は歩くときに最初に衝撃を吸収してくれます。
この足の機能がうまく使えてないと足の裏の関節機能、感度まで低下させてしまいますよね。
そして地面からの衝撃を和らげるクッション機能まで衰えてしまいますね。
足の裏の筋肉や機能を高める運動をご紹介。
「後ろ歩き運動」
などどうでしょう。
・後ろ向きに10~15歩 歩く
・向きを変えて元の位置まで後ろ向きで戻る。
壁や手すりなどにつかまりまがら行ってください。

これだけです。簡単でしょ。
後ろ向きに歩くと、かかとからではなくつま先から着地することになります。
これは通常の歩行より動作の終了時間が長くなり
衝撃が小さくなります。
高いところから飛び降りるときマットなんかがあると
着地終了まで時間が0コンマ数秒ですが長くなり、衝撃が緩和されますね。
これと同じです。
また、慣れない動きなのでゆっくりていねいに行いますよね。
つま先→かかと といった体重移動をていねいに学習できるのです。
必ずしも筋肉の衰えだけが原因ではありませんね。
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