数十年前、若さからだったのかひたすらに熱く激しく重い衝動にかられることがありました。そのうちの一つにヘヴィメタルとゆう音楽があり、僕たちは熱狂しました。
激しくひたすら生きた若者であった日々は過ぎ、時は流れ僕たちは顔のシワが増えるばかり。新しい時代の変化に追い着かなければならない毎日。
大人になってハッと思い出すことはありますよね?
あの頃夢中になった映画、漫画そして音楽。 今の若い世代は知らないカルチャーがありました。
ヘヴィメタルもそのうちの一つなはず。懐かしい音楽を今聴くことで新しい発見もあるはず。
押入れの奥に押し込んだCDをもう一度、手にとってみませんか?
情報に溢れた現代だからこそ、しっかり人の手で伝えたい。ヘヴィメタルの魅力をこの記事では伝えていきます。
大人の方は血糖値とボリュームの上げ過ぎに注意が必要です。
- 90年代に流行ったヘヴィメタルの名盤を紹介しております。
- お子さんにもヘヴィメタルをおススメしたい理由について
- ヘヴィメタルのファッションや歴史についても詳しく解説!!
それでは、ヘヴィメタルの世界を一緒にのぞいてみましょう!!
時代や社会の在り方に牙を向く精神性
ロックンロールが誕生した60年代
この章ではメタルの歴史を見ていきましょう。まずは60年代から続くハードロックからひもを解いていきます。
当時、全盛だったのはレッドツェッペリンやブラックサバス、ローリングストーンズでありました。アフリカを起源に持つブルースやジャズの影響を大きく受け、ロックンロールとなりアメリカで独自の発展を遂げます。
パンクとの融合、70年代
70年代に入ると、セックスピストルズやクラッシュに代表されるパンクブームが到来します。
ヘヴィメタルのルーツはパンク文化から派生した音楽と言ってもいいでしょう。パンクとはイギリスから発祥したものと考えられていて、社会批判が主なテーマでした。奇抜なファッションを身につけ社会への不満や怒りを音楽で体現したパンクは、それまであったハードロックと融合し新しい若手のバンドが登場します。
ヘヴィメタル黄金期、80年代
メタルは世界中に飛び火して各地で進化を遂げます。北欧では神話をモチーフにしてメロディーを全面に押し出したメロディックメタルだったり、死た悪魔信仰を基軸とするデスメタルが現れました。
80年代に入ると、アメリカではSEX,DRUG,ROCK’N’ROLLと呼ばれワイルドな不良のイメージが定着していました。モトリークルーやラットといったバンドがL,Aメタルというジャンルを確立。日本のメタルが一番大きく影響を受けることとなりましたね。
こうしてメタルは世界で確固たる地位を築き、今でも愛され続けております。
若いころは、バンドも年代も知らずにひたすら聴きあさった方も多いのではないでしょうか?
激しく、早く、重くを基軸とし追求した音楽
パンクとハードロックの融合で起こったのは、音楽の速さと重さの追及でした。
70年代末になりイギリスでアイアンメイデン、サクソンといったバンドが活発になりメディアでとりあげられはじめます。ヘヴィメタルというジャンル、スタイルが確立された大きなきっかけとなりました。
パンクは簡素なリフでアップテンポなサウンドとは裏腹に、ヘヴィメタルの激しく速いギターやドラムテクニックは高度な技術が必要とされています。
新世代ガールズにまで進化をとげたヘヴィメタルファッション
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ワイルドな不良がメタルで占めていた
音楽とファッションはどの時代、どの国、どんな音楽において、切っても切り離せません。
メタルの場合で言うと、80年代で流行ったLAメタルが代表かと思われます。
長いパーマヘアに革のグローブ、バンダナ、レザーチャップス、パンデックスパンツ、超派手な化粧、極端にゴテゴテな靴など誰が見ても一目でメタルだとわかりました。
80年代の日本で流行した、いわゆる「ヘビメタ」もLAメタルの影響が強かったといえるでしょう。
2 90年代にはストリートなファッションが流行
90年代になるとグランジといったジャンルが現れたり、ヘヴィメタルにもヒップホップやファンクが取り入れられファッションも大きく変わっていきます。
Tシャツにスニーカー、デニム、ラフな姿で演奏するバンドが目立つように。派手なメタル衣装は衰退していきます。
3 女の子やセレブたちの間で再燃?メタルファッション
しかし現代では、「ベイビーメタル」というメタルサウンドでダンスをするアイドルが世界で活躍しています。若い女子たちの間で、80年代メタルで流行ったレザーやチェーンがファッションに取り入れられるようになりました。
海外セレブにもメタルファッションは人気が高く、高級ブランドでもメタルTシャツが販売されているそうです。
中には、デスメタル系のロゴがプリントされたレディースパーカーも販売されていて、お値段は10万円を超えるのだそうな。
科学が唱える、実はメタル脳にいい影響を与えていた!?
「モーツァルトよりメタリカを聴け!」 脳科学者・中野信子の最新刊『メタル脳』発売 – amass https://t.co/LfQ5l7Y3Ba @amass_jpより pic.twitter.com/YJxGXEVaIw
— Relax:映画と音楽..サブカルチャー (@Relax_Subcultur) December 27, 2018
・モーツァルトよりもいい影響!?メタル効果。
音楽は人に癒しや元気を与えてくれるものです。 もしかするとメタルも脳に良い影響を与えるかもしれないんです。科学的に見てどうなのでしょうか?
東日本国際大学教授で脳科学者の中野信子先生がヘヴィメタルの効果について、著書『メタル脳 天才は残酷な音楽を好む』の中で語られています。
数年前まではモーツァルトを聴くと頭が良くなると言われていました。論文も発表され、実験結果も出ていましたが中野先生によると”モーツァルト効果”の実験には懐疑的で、むしろメタルを聴くほうが脳に良い影響をもたらしてくれるとおっしゃられています。
頭の良い人というのは、メンタルが不安傾向にありがちな人が多く「次はこうしよう」「ここが悪かった」といった考えをネガティブに捉える傾向があるそうです。成績が良いというのは、失敗や間違いを改善していく作業になりますが頭の中は常に不安と戦っています。
しかしメタルを聴くことで不安が軽減され、実力が発揮しやすく結果を出しやすい、パフォーマンスの向上に役立つのだそうです。
・パフォーマンス向上の真実!
また、イギリスのウォーリック大学の研究チームがメタルが人に与える影響を調べてくれていました。
成績の優秀な学生を対象に行った調査では、メタルはストレス発散や欲求不満の解消に役立つ効果が認められたそうです。
成績優秀であるということは、プレッシャーやストレスも多いということ。周りからの期待も背負ってしまいます。メタルはそういった精神的ダメージを一時的に忘れさせてくれるかもしれないんですね。
・死と呪いの音楽が死亡率を下げていた!!
ほかにも世界で一番ヘヴィメタル好きと言われている国、フィンランドが行った調査があります。
ヘヴィメタルバンドが多く集まる都市と、ヘヴィメタルバンドがいない都市で精神疾患の死亡率や入院率を比較した実験があります。
バンドが多く集まる街は、バンドがいない街に比べて死亡率も入院率もともに低かったのだそうです。
どうやらライブ会場やファンクラブでの、地域や社会、人とのつながりがいい影響をおよぼしているのではないかと考えられているんですね。
ダークでネガティブなイメージが付きまとうメタルですが、脳にはいい影響を与えているという一面もあったなんて驚きです。
今だからこそ響く90年代ヘヴィメタルの名盤
90年代は正統派のメタルは影を潜めますが、あらゆる音楽と混ざりあいます。
僕が若い世代に伝えたい名盤を集めてみました。
また、個人的な独断と偏見でアルバムのスペックを5段階表記にしてみました。ご参考になれば幸いです。
・オススメ度
本当は全て聞いてもらいたいのですが、それでも選びきれない人のために聞きやすさを重視して表しています。
・スピード
ヘヴィメタルでは重宝されるリズムの速さです。もちろん速ければ良いという分けではありません。お好きな速さをお選び下さい。
・ヘヴィ
これまたヘヴィメタルで重宝される音の歪みや低音のことでございます。
・テクニック
大変、恐縮ではございますが演奏の上手さも表記させていただきました。なぜかとゆうとテクニックの良し悪しで音楽は決まるものではないので、テクニック表記を参考にしていただいていろんなバンドに触れて音楽の本質を知っていただきたいからです。
Judas Priest(ジュ―ダス・プリースト)/PAINKILLER(ペインキラー)
本当にびっくりしますよ。
硬質なサウンド、レザー&スタッド(皮と鋲)のファッション、そして、忠誠心を求める精神性。
90年代はグランジやミクスチャーなどが頭角を現してきた時代でしたが、この作品は今まであったへヴィメタルを進化させたと同時に最高峰の高みから「俺たちがへヴィメタルだ!」と音楽シーンへ叩きつけた一枚となりました。
とにかく、カッコよくて、エネルギッシュで、聴くと身体中の血液が沸騰しそうな刺激的なヘヴィメタル。その始祖であり、最高峰がジューダス・プリーストなんですね〜。
メタルゴッドと呼ばれたロブ・ハルフォード率いるジュ―ダス・プリーストは常にテンション全開の高速ツインギターで押し迫ってきます。
14作目となるアルバム、ペインキラーは鳥肌立つこと間違いなし。
オススメ度 | ☠☠ |
スピード | ☠☠☠☠☠ |
ヘヴィ | ☠☠☠ |
テクニック | ☠☠☠☠☠ |
この世にある一級品の名画や美術作品を見ても、素人にはすぐには理解できません。
ペインキラーも間違いなくメタルゴッドの作品と呼ばれるだけあって、素人が聞くと尻込みしてしまうかも。
まずは聞きやすいヘヴィメタルに触れてから徐々にペインキラーに近づいていくことをおすすめします。
EXTREME(エクストリーム)/Pornograffitti(ポルノグラフィティ―)
当時のビルボード・チャートで最高10位を獲得し、トータルセールス枚数は200万枚以上を記録。世界中で大ヒットした名盤。
ファンクをベースにしたメタルで、ガチガチ速弾きギターが主流であったメタルをくつがえしました。
ジャケット写真に描かれている少年はフランシスと言って、彼が権力や金を手にしていくことで真実の愛を失ってしまうそうです。
やがてフランシスは失脚し自滅へと向かうのですが、権力も金も自分を幸せにしてくれることはなかった。
真実の愛を求め、失った彼女を探すのですが未だみつからずにいる…そんなストーリーを追ったアルバムなんだそうです。
ヌーノ・ベッテンコートの変則的なリズムがクセになる1枚。日本でも大ヒットしたバラード「More Than Words」を収録
オススメ度 | ☠☠☠☠ |
スピード | ☠☠☠ |
ヘヴィ | ☠☠ |
テクニック | ☠☠☠☠☠ |
正統派のヘヴィメタルに比べてスピードや重さは、かなり控えめですがファンクやロックを取り込んだエクストリームの音楽は聴く人を飽きさせません。
ヘヴィメタル初心者にはかなりオススメの作品。
ヌーノ・ベッテンコートのギターは超一流と評価されていますが、全く押しつけがましくなく自然に曲とマッチしているので楽しんでもらえるかと思われます。
Metallica(メタリカ)/Metallica(メタリカ)
世界で最も成功したメタルバンド、メタリカ。
1991年に名盤となる「Metallica」をリリースすると、全米チャート1位を独走、全世界で2000万枚超のセールスを記録するモンスター作となった通称“ブラック・アルバム”と呼ばれるメタリカの5作目。
ザクザク刻みまくる速弾きギターがウリであったメタリカ。しかし今回の作品では堂々としたゆっくりと、しかし重厚な曲も詰め込まれております。
80年代にスラッシュメタルというジャンルが流行った中でメタリカもそのうちのバンドとして捉えられてました。
しかしこのアルバムではスラッシュメタル路線から大きく外れてへヴィメタルとゆうものの本質を追及した作品だと考えられています。
4曲名の「ジ・アンフォーギブン」ではメロウな鳴かせるギターも披露。
ロック好きな方にも是非聞いていただきたい名盤。
オススメ度 | ☠☠☠☠☠ |
スピード | ☠☠☠☠ |
ヘヴィ | ☠☠☠☠ |
テクニック | ☠☠☠☠☠ |
文句なし!間違いなし!の名盤。圧倒的なテクニックで聴くものを引き付け、ヘヴィメタルの特徴もしっかり貫いております。
グルーブ感のあるギターサウンドに魅了されること間違いなし!
PANTERA(パンテラ)/FAR BEYOND DRIVEN(悩殺)
ゴールドディスクを獲得したパンテラ7作目のアルバム。
過激で狂暴なボーカルが吠えまくっております。ゴリゴリのギターリフなんだけど、なぜか心地いいんです。
パンテラはパワーメタルと呼ばれるジャンルを確立しました。
オリジナルは94年作、パンテラのメジャー第三弾となったアルバムです。
当時なんと、このアルバムは全米No.1となりました。その大躍進により、90年代モダン・ヘヴィネスの指針とも言える1枚として今も語り継がれています。
更にメタリックに研ぎ澄まされ、怒涛のごとく溢れ出すリフと独特のドラムの嵐が、不思議な整合感の元に疾走していきます。
ヴォーカルの上手さもこのバンドの聴かせる魅力の一つだったと思います。
スラッシュ、ハード・コア、そういったカテゴリーを必要とせず、ヘヴィメタルからメタルへと一般認知が広まった中、彼等が残した功績はあまりに大きいと思えます。
メタルの最もコアと思われる部分を追求しながら、ワンパターンにならない様な工夫には素直に好感が持てます。過激なメッセージも衰える事なく、時代が求めるヘヴィ・サウンドと見事リンクしているのもさすがです。
オススメ度 | ☠☠ |
スピード | ☠☠ |
ヘヴィ | ☠☠☠☠☠ |
テクニック | ☠☠☠ |
凶悪さと重さを最優先に置いた音楽は中毒性がかなり強く注意が必要です。
パンテラの「悩殺」も初心者が聞くと一瞬で致死量に達してしまいます。世の中には聞きやすいヘヴィメタルもたくさん存在するのでまずは耐性レベルを上げてから。
Rage Against the Machin(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)/Rage Against the Machin(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)
アメリカ、いや世界への反社会!!
世の中の差別や貧困の怒りを詰め込んだ名盤!
メタル、ファンク、ヒップホップ、ラップ、パンクを織り交ぜたミクスチャーバンド。
2000年代に登場するほとんどのバンドに影響を与えました。
衝撃的なジャケットは、もちろん本当の写真。
1963年6月11日に当時の南ベトナム政権が行っていた仏教徒に対する政策に抗議するため(反米運動)焼身自殺した僧侶の写真。
「ローリング・ストーン」誌が選んだ「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」と「オールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100」にもランクインしています。
令和の時代にこそ、聞いてほしい、響いてほしいレイジサウンド。
Rageとは「怒り」。「怒り」が向けられた矛先である「Machine」とは?
アメリカでは、政党などの幹部組織のことをMachineと呼ばれます。そこから派生した意味は、「機関、機構、からくり、権力機構」となります。
また文字どおり機械文明(マシーン文明)に対する怒りととることも可能かもしれません。
オススメ度 | ☠☠☠☠☠ |
スピード | ☠☠ |
ヘヴィ | ☠☠ |
テクニック | ☠☠☠ |
ファンクやヒップホップを取り入れていて、ギターのリフも現代の若者には聴きなじみのある音楽です。オススメ度は5点満点!
陰鬱な雰囲気をかもしだすも、キレのあるラップに勢いのある怒りが乗って気が付くと拳を高くあげていることでしょう。
マトメタル
今回の記事はいかがでしたか?
ヘヴィメタルの魅力をいろんな視点から取り上げてみました。
僕がメタルに出会ったのは、今より20年以上前にさかのぼります。当時の90年代、日本は音楽黄金時代と呼ばれていました。
ヴィジュアル系バンドやHIP HOPが頭角を現し、TKファミリーは街のどこからでも聞こえてましたね。
そんな中ヘヴィメタルという音楽に出会った時は衝撃で、一瞬にしてとりこになったことをよく覚えています。
大人になった今、音楽の歴史を知り、知識を深め、世界が少し見えたような気さえしています。
科学の世界でも取り沙汰され、高級セレブにも愛されています。
ヘヴィメタルの見方は、ポジティブな角度に変わりつつあるようです。
今一度、想い出のアルバムを手に取り子供さんにも1曲いかがでしょうか?
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