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早速、どんなトレーニングか体験してみたいよ!という方はこちらのトレーニング動画(第6章の実践動画です。詳しいメニューはそちらで!)を見ながら一緒にやってみてください。
最初から順番に読まないといけないというルールはありませんからね( ´∀` )
50代で蘇るカラダ~10歳若返る深層筋エクササイズ
このメルマガ特典は私が出版した電子書籍「50代で蘇るカラダ~10歳若返る深層筋エクササイズ」から抜粋したものです。
私は治療院を経営しながら独立前から数えると約15万人以上の患者様と接してきました。
そこで得たトレーニングメソッドをまとめてみました。レベルとしては初級者向けですが、体を動かすための基礎的なエクササイズがふんだんに盛り込まれています。
このエクササイズは全身のネットワークの中でも非常に重要なポイントとなる3つのエリアを目覚めさせていくことからスタートします。
そのエリアとは
☆肩甲骨・体幹部エリア
☆骨盤・股関節エリア
☆足関節エリア
です。
まずこの3つの関節の柔軟性を取り戻し、上手く働いてもらうようにスイッチを入れていきます。
そして姿勢維持に必要な筋肉を獲得していくように構成されています。
つまり
■たった3つの部分にアプローチすることでカラダに若さが蘇る
■10年前の若さを取り戻し、10年後もいつも若いね!と言ってもらえる元気な体を作っていく
■1日3分のエクササイズが一生使える足腰を作る
そのようなメソッドです。
あくまでも健康で機能的な体を作っていくことを目的にしているので、筋肉モリモリのマッチョマンを目指しているものではありません。
しなやかで強い内面的な筋肉を作ることで怪我に強く、疲労を感じにくい体を目指します
日々のダイエットや健康維持にお役立てください。
取りあえず体験してみましょう
説明は後でいいので、一体どんなエクササイズなの?
じゃあ一回体験してみましょう。
後でも紹介しますが、ちょっとフライング気味にエクササイズを体験してみましょう。
簡単に言うと「足が軽くなる方法」です。
動画をご覧ください。
動画を見れない場合は第2章で写真付きで説明しますから、その項を参照してください。
まず、チェックをします。
仰向けに寝て、両膝を立てます。
↓
次にお尻上げをします。その時、足の踏ん張り具合、力の入れ具合を覚えておきましょう。
①足の指の間隔が狭くなっていると思いますので広げていきます
足の甲をつかんで、上下へ動かしましょう。そしてねじったりもしてみてください。
次にかかと部分もつかんで上下左右に動かしてください。
動いているかどうかわかりにくいかもしれませんが、気にせず骨を動かすという意識で動かしてみましょう。
③指1本1本の関節を動かします
④足首も回しましょう。
**再チェック**
仰向けに寝て、両膝を立てて、お尻上げをします。
どうでしょうか?ワークを行った側の足が軽くなった感じがしませんか?
これは足で踏んばらないでもお尻を持ちあげることができているということなんですね。
足のクッション機能が戻ってきたということです。
体の疲れや痛みがなぜ発生するのか!
その基本原理が解れば、疲れない体にしていくことも肩腰が痛くなった時でもある程度は自分で対処できるようになります。
もちろん内科的な問題からくる痛みや倦怠感などもありますから、
様々な要員を考える必要はあるのですが、ここでは体の構造的な部分から痛みやコリの発生する理由を考えてみましょう。
ではちょっと実際に体験してみましょう。
机の上などに片方の手の平をついてください。
もう片方の手の平を重ねるように乗せ、少し押してみましょう。
そんなに痛くはないですよね。
今度は机に置いた手の平の上に片方の手を握ってグーを作ります(ゲンコツにする)
どこでもいいですが関節を曲げた部分を広げた手の平の上に乗せます。
その曲げた部分を少し押し付けてみてください。
ちょっと痛いですよね!もっとグッと押されるとかなり痛みが出ると思いませんか?
これは何が違うのでしょうか?そうです、当たる部分の面積が小さくなると圧力が大きくなるからです。
本来、関節は接触面(といっても骨を骨が接触しているわけではありません。滑らかで弾力性のある関節軟骨で覆われています)に均等に圧がかかるように出来ているので痛みが発生することはありませんよね。
なぜこの接触面に過剰な圧がかかるのか。
それは均等であるはずの関節面のバランスが崩れることで圧が集中してしまうからです。
体のひずみ。つまり歪みやねじれということです。
そんなの専門家じゃないからわからないよ。
と思うかもしれませんね。
もちろん専門的に歪みを検査していくには解剖学的な知識が必要なのですが、ここでは体のひずみを「洗濯物のしわ」ということに置き換えてみましょう。
体の中にある「しわ」を感じてみましょう。
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両手を前ならえのように肘を伸ばして前に出します。
↓
右でも左でもどちらかをぐーっとさらに前に出していきましょう。腕の付け根である肩甲骨あたりの硬さなどを確認。
↓
前に出した手を戻して、もう一方の手をぐーっと前に出してみます。同じように肩甲骨あたりの硬さを確認しましょう。
↓
さあどっちが硬いなスムーズじゃないな!と感じましたか?そのスムーズじゃない感じが「しわ」です。
では「洗濯物のしわ」を伸ばそうと思った時、パンパンと叩いたり軽く振ったりしますよね。今回イメージして欲しいのは、洗濯物の端と端を持って伸ばすという方法です。
これを体の「しわ伸ばし」に応用してみましょう。
端と端を伸ばすという方法。覚えておいてください。この「しわ伸ばし」を使ってコンディショニングを整えていきますからね。
体幹トレーニングという言葉を聞いたことはありませんか?
サッカー選手の長友佑都選手が積極的に取り入れていることで有名です。
いわゆるお腹周りのインナーマッスルを鍛えるエクササイズになります。
インナーマッスルは表面的な筋肉ではなく、内臓を包んでいる体の中にある筋肉です。
具体的にいうと、このような筋肉を鍛えます。
① 内腹斜筋(ないふくしゃきん)
お腹の横、斜めにあり、外腹斜筋のさらに内側にある筋肉
② 腹横筋(ふくおうきん)
内腹斜筋のさらに奥にあり、お腹の一番奥にある筋肉腹横筋
③ 横隔膜筋(おうかくまくきん)
胸とお腹の間にあり、呼吸に関わる筋肉
④ 多裂筋(たれつきん)
背骨に沿って走る、腰から首まで伸びている筋肉,多裂筋,骨盤底筋(こつばんていきん)
お腹の臓器を支える筋肉、靭帯内腹斜筋以外の4つの筋肉をまとめて「インナーユニット」と呼ぶこともあり、正しい姿勢を保ったり呼吸を安定させるために役立つ筋肉です。
これらの筋肉が衰えてくると腰痛の原因にもなったり、ポッコリお腹になったりします。
通常の筋トレでは鍛えることができないため、インナーマッスル専用のトレーニング方法があるのですが、
そのひとつである「ドローイン」をご紹介します。
この「ドローイン」という手法をこの本で紹介するエクササイズと掛け合わせて行ってもらえることを理想としていますので、ぜひまずはやり方を覚えて、エクササイズに慣れたらドローインをしながら各エクササイズに挑戦してみてください。
ドローインはお腹(おへそでも構いません)
を引っ込めたまま呼吸をすることにより、一番奥にある腹横筋まで収縮させるトレーニングです。
まず、仰向けに膝を立てて寝ます。
両手はお腹の上に置いておくと意識しやすくなります。
①鼻から息を吸って
②息を吐きながら、お腹(おへそ)を床にくっつけるつもりでへこませましょう。
③その繰り返しです。呼吸はゆっくり行いましょう。慣れると立ったままでも座ってでも出来るようになります。
つまりいつでもどこでも場所を選ばず、トレーニングができる優れモノなんですよね。
ぜひマスターしてこの後のエクササイズにも組み込んでください。
足の関節にかかる疲労を取ると足が軽くなる
足は本来、非常にしなやかに動くように出来ています。
足の骨、ここでは足首から指先までの範囲で言いますと、片足だけで28個、両足で56個の骨で構成されているのです。
これが全身の骨、約200個のうち4分の1に相当するというから驚きですよね。それだけ足の骨は細分化され精巧に組み立てられているということです。
これによって例えでこぼこの山道であっても環境に柔軟に対応して歩いていけるということなんですよね。
では足の疲労が蓄積して骨と骨のジョイント部分である関節が硬くなってしまうとどうなるでしょう。
単純に足が痛くなる、疲れる、動きが悪くなるというだけでなく、全身に影響を及ぼしてしまうことになるのです。
影響というのは様々で腰の痛みや肩のコリ、首の寝違えなど色んな不具合を招くことになるのです。
何となくわかるけど実感できないな~って思われる方もいるでしょう。
ではちょっとしたワークをやってみて本当に足の疲労が全身に影響しているということを体感してみましょう。
これは冒頭でちょっとフライング気味にやってもらった体験エクササイズと一緒です。
**チェック**
まず、チェックをします。
仰向けに寝て、両膝を立てます。
↓
次にお尻上げをします。その時、足の踏ん張り具合、力の入れ具合を覚えておきましょう。
【足の関節の疲労を取る】
まずは右でも左でも片方の足だけでやってみてください。
では足の関節にかかる疲労を取っていきましょう。
①
普段、私たちは靴を履いたり靴下を履いたりで足の指先をあまり動かすということがありませんから、足の指の間隔が狭くなっていると思いますので広げていきます。
実は足の指と指の付け根は体表の目に見えている部分ではありません。皮膚や筋肉の下にある骨と骨の間をもっとたどって行くと、ちょうど真ん中手前ぐらいで止まるはずです。
そこまでたどっていきながら広げて行く必要があります。
より痛む所を軽く指圧しながらかかの方向へたどっていき広げて行きましょう。痛みがあるところはつまりがある部分です。
全部の指の間隔をたどって広げてください。
②
足の甲をつかんで、上下へ動かしましょう。そしてねじったりもしてみてください。
細かく28個の骨の関節を動かす手技も専門的なテクニックとしてはありますが、ここでは大きく足の真ん中あたりをつかんで、動かすということでかまいません。
次にかかと部分もつかんで上下左右に動かしてください。
動いているかどうかわかりにくいかもしれませんが、気にせず骨を動かすという意識で動かしてみましょう。
③指1本1本の関節を動かします
④足首も回しましょう。
**再チェック**
仰向けに寝て、両膝を立てて、お尻上げをします。
どうでしょうか?ワークを行った側の足が軽くなった感じがしませんか?
これは足で踏んばらないでもお尻を持ちあげることができているということなんですね。
足のクッション機能が戻ってきたということです。
なので太もも、ふくらはぎの筋肉など下半身全体の筋肉を使うことができるようになったので、力配分が分散されてワークをしていない側の足より軽くお尻を持ちあげることが出来ているのです。
例えば綱引きでも少人数より人数が多い方が一人一人の力は少なくて済みますよね。
それと同じで体の筋肉も連携を取ることができれば1か所にかかる負担は減るということです。
では、もう片方もワークをして、再チェックしてください。
かなり楽にお尻上げが出来るようになっていることに驚かれるのではないでしょうか。
お尻上げが軽くなったところで、ついでにトレーニングも追加。
このお尻上げは本来、臀部の筋肉を鍛えることができるトレーニングなのです。
だからお尻を上げた瞬間にきゅっと臀部の筋肉を締めましょう。
臀部の筋肉を鍛えることは強い足腰を作ることに必要な要素ですからね。
足の形状として縦アーチ、横アーチと言われるアーチ状の形を作っています。
それがいわゆる土踏まずに当たるものです。
この「足のアーチ」が崩れることで偏平足になったり外反母趾を引き起こしたりします。
さらにこのアーチによるクッションの役割が阻害され膝や腰の痛みの原因になったりします。
例えば自転車のサドルにサスペンションがなかったとしたら、地面からの衝撃をもろに体に受けることになり、お尻や肩首まで痛くなってくるということは想像できると思います。
足のアーチが崩れるということは同じような負担が体にかかってくるようなものなのです。
もしかしたらあなたの「足のアーチ」も崩れているかもしれません。その簡単なチェック方法をお伝えしますのでぜひ、ご自身で確認してみてください。
**親指の長さチェック**
足のアーチが崩れているかを確認する方法として、足の親指の長さを見るという方法があります。
リラックスして足を伸ばして寝転びます。
その時、足の親指の長さを見て欲しいんですよ。
もしどちらかが長く見えるという場合、そちら側の足のアーチが崩れているということになります。
これは足の親指が伸びているということではなく、アーチが崩れたから長く見えるということなのです。
では、なぜ足のアーチが崩れたのでしょうか?
正確には骨盤からの影響を考慮しないといけないのですが、ここで注目してほしいのがスネの筋肉。前脛骨筋という筋肉です。
この筋肉はつま先を上げる動きをする時などに作用する筋肉です。
この筋肉が弱くなると足のアーチが崩れてしまう原因になります。
もちろんそれだけではないのですが、今回はこの筋肉にアプローチして足のアーチが回復するかを確かめてみましょう。
次のワークをした後、もう一度、足の親指の長さを比べてみてください。
「膝押しかかと上げ」
座位で行います。
足の親指が長く見えた方の膝に両手を置きます。
ぐっと押さえながらかかとを上げていきます。
上からの圧と下からかかとを上げる圧がぶつかる感じですね。
「膝押しかかと下げ」
かかとを上げたら、今度は膝を押さえながらかかとを下ろしていきます。その時、上からの圧に負けないように耐えながら徐々に下ろしていってください。
5回ほど行いましょう。
「つま先上げ」
今度は、片方の足を鍛える側の足の甲に乗せます。
重みを感じながらつま先を上げていきます。
「再チェック」
ではもう一度、両足の親指の長さを確認してみましょう。
どちらも長さが揃っていればアーチが戻ったということです。
何度も言いますがアーチが崩れる原因はそれだけではないので、長さがそろっていない場合は他の原因が残っているということもありますのでご了承ください。
【トレーニング】スクワット
まず大事なことはフォーム作りです。
体幹が一番安定する姿勢でやらないと腰を痛めたり膝を痛めたりする可能性があります。
また股関節の可動域は広い方がいいので、第3章でご紹介する「膝抱え・骨頭回し」をしっかり行った上でやりましょう。
基本的なフォームは後頭部~肩甲骨~仙骨が一直線になるようにすることです。
背中を反った状態でする方がいますが、反らせるのではありません。一直線になるようにして行いましょう。
そしてスクワットをして膝関節を痛める人がいます。
その原因は股関節の可動域が狭いということです。スクワットは膝関節を動かすのではなく、股関節を動かすということを念頭に行いましょう。
正しい股関節の動きを知るのに有効な方法があります。
垂直飛びをする時に腰を降ろしますよね。その姿勢をまず作ってみましょう。その時、お尻に体重が乗っていればOK。
太ももに体重が乗っていた場合は間違った荷重のかけ方をしています。
そのままスクワットをすると膝を痛めてしまいます。膝で曲げてしまっている証拠です。股関節が使えていないということなので注意してください。
また、お尻を降ろしていく時に足先が浮かないようにしっかりと足の指で床を掴むようにして降ろしていきましょう。
股関節は少し外向きにして、お尻をその間に沈めていきます。股関節が動いていることを感じてください。
90度ぐらいまで降ろしたら、上げていきます。個人差もありますが90度以上しゃがんでいくと、どこかの地点から腰が自然と曲がって来て一直線が崩れてきます。
これは体の構造上そうなっているので、曲がってくる手前で上げていきましょう。
人によって股関節の可動域が狭くて90度まで降ろしていない角度で腰が曲がってきます。その場合は「そこが限界なんだ」ということなので、そこで切り返して上げていきましょう。
上げる時は股関節を少し外旋気味にしてください。
このフォームを作ることができたら、スクワットをしてください。
出来ていない状態ではやらないようにしてください。
手の動きは自由です。あくまでも股関節主導が原則となります。
足先の向きはそんなに意識しなくてもかまいません。
上げる時に股関節を外旋気味にする方が大事です。
肘や膝は曲げたり伸ばしたりという動きに限定されますが、肩の関節や股関節は曲げ伸ばしの他に回旋という自由な動きができる関節です。
つまり手足の動きの中心になる非常に大切な役割を持った関節です。
この章では股関節を中心としたエクササイズです。
イスに座った状態でも出来ますが、ここでは仰向けに寝て行う方法でやってみます。
座位でやってもやり方は一緒です。
右(左)足の膝を両手で抱えて胸のあたりまでぐーっとまっすぐ引きます。
↓
そのまま、小さい円を描くように回します。
5回ほど回して、反対にも小さく回転
↓
もう一度、胸に向けてぐーっと引き寄せます
↓
次に角度を外側、内側と変えて同じように「膝抱え・骨頭回し」
仰向けに寝ます
↓
右(左)の足を胸の方に曲げてきて
↓
外に倒します。その時足は地面につけないでください。
↓
そのまま足を伸ばして(地面につけない)
↓
足のかかとを軸にバイバイの動き(地面からは上げた状態で)
↓
これを3~5回繰り返し、反対の足も!
腰が痛いようでしたら、エクササイズを行っていない側の膝を立てた状態でやりましょう
【カエル足上級編】
上級編として両足で同時にやってみるという方法もあります。
ただし腰への負担がかなりかかるので絶対に「ドローイン」をしながらやってください。
腰に痛みが出るようであれば、まだやめておきましょう。
インナーマッスルがまだ弱いので「ドローイン」を単独で毎日やってください。
インナーマッスルが鍛えられて、コアの筋肉が安定してくると、ドローインをしながら別の運動を行うことができるようになります。
この運動は腰を守る股関節の運動になります。また股関節を動かすことで骨盤も動かすことができます。
まずは膝を立てブリッジ
↓
その状態のまま膝のお皿を前方(つま先方向)に突き出していきます。
↓
できるだけ遠くに突き出してください。
↓
戻すと同時に反対側の膝のお皿と入れ替えましょう
↓
これを交互に5回ほどやってみてください。
↓
ゆっくりとお尻を降ろします
まずは同側でのトレーニング
1.両腕で体を支え、体を真っ直ぐに伸ばします
(プランクの姿勢)
2.片脚を真っ直ぐ持ち上げて、膝を胸に近づけます。
3.膝を上げる方向を外側(同側の肩の方向)に向けてやりましょう。
4.反対側の脚も同じように行なって下さい。
もう一つの方法は、反対側の肩に向けて行う方法!
1・2は同じ
3.膝を上げる方向を内側(反対側の肩の方向)に向けてやります。
4.反対側の脚も同じように行なって下さい。
肩甲骨の動きを知ろう
肩甲骨の動きは挙上、下制、外転、内転、上方回旋、下方回旋で肩周りの動きをサポートします。
「挙上」は肩をすくめる時の動き「下制」は肩すくめた状態から肩を下げる動き。
「外転」は腕を前ならえの姿勢からさらに腕を前に伸ばす動きで、「内転」は胸を張る姿勢で肩甲骨同士が近づく動き。
「上方回旋」は高い物を取る時に腕を上げる動き「下方回旋」は腕上げた状態から元の位置に戻る時の動き。
体幹部が硬いとつまずきやすくなったり足の動きが以前に比べ衰えてきたと感じることが多くなります。
体幹部は主に上半身のインナーマッスルで構成されている部分で、特に上半身と下半身を繋ぐ大腰筋(だいようきん)という筋肉を刺激し働かせる必要があります。
第1章でお話した「しわ伸ばし」を思い出しながら次にご紹介する「鉄棒うんてい運動」を行ってください。
子供の頃、公園の「うんてい」という器具にぶら下がって遊んだ経験はありませんか?あの動きを取り入れたトレーニングです。
**チェック**
まずは、体の中のしわを感じてみましょう。
第1章の「体が歪んでいる気がする、自分で体のひずみを取る方」を参照してください。
①
仰向けに寝た状態で両手をバンザイをするように上げます。
ダランと力を抜いた状態でちょっと斜め上の角度がいいでしょう。
↓
片方ずつ、伸ばした手の方向へ下半身は動かさずにぐーっと引っ張られるように動かしてください。
その時、背骨から固まった筋肉がはがされるようなイメージで出来るだけ斜め上に行けるところまで動かしていきましょう。
6秒ぐらいじわーっと伸ばして感じてみてください。
↓
次に反対の手も同様に斜め上に背骨から筋肉がはがされるような感じで行ってください。
回数は右手、左手で1セット。それを20セットぐらいがいいでしょう。
②
次に「しわ伸ばし」という要素を加えてやってみます。
上半身はステップ1の動きに、伸ばしている足のかかとを伸ばしている方向にぐーっと突き出します。
これを対角線の形でやってほしいんですね。
つまり、右手を斜め上に伸ばす時は左足のかかとを突き出す。
6秒ぐらいじわーっと伸ばしましょう。
左手を斜め上に伸ばす時は、右足のかかとを突き出す。
これにより端と端を引っ張る「しわ伸ばし」が出来るんですね。
最後に両手を前ならえにして、肩甲骨周りの硬さやつまり具合を確認してみましょう。
しわが取れていたらOK。
まだ硬さが残っていても気にしないでいいです。
1回では取れないしわもありますからね。毎日行ってみてください。
台の上に手を置きます。
片方の足を後ろに伸ばしていきます。
伸ばした足と同側の手を天井高く上げます。
骨盤と肩を開いて、その姿勢をキープ。
最初は30秒キープしてみましょう。慣れてきたら1分間キープを目指しましょう。
さらに強度を上げたい場合は目をつむってやってみましょう。
バランス感覚が失われ、さらにキープすることが難しくなります。
目をつむっても安定してキープ出来るようになれば、かなり体幹が安定してきたということです。
トレーニングは1日何回やればいいの?
1日に何回やればいいのか?全部の種目をやらないといけないのか?色々と疑問に思うでしょう。
私は回数や種目数など気にせずに、どれか一つだけでもいいので、納得するまでやってみてくださいとお答えしています。
最初はトレーニング種目よりエクササイズの種目を中心に1日にひとつでもいいのでできるだけ毎日の習慣にしていただけるといいなと思っています。
肩が凝ると腕を回したり首をひねったりするようにうんてい運動や膝抱え・骨頭回しなどを生活の中に取り入れていただけるとうれしいです。
食事についても簡単に触れておきます。やはり健康を保つためには、食事の要素を無視するわけにはいきません。
よく筋トレやダイエットをしている方がタンパク質を多く摂って、糖質や脂質は極力減らしていきましょうと言ったりします。
確かに一時的なダイエットや筋トレをしてカッコいい肉体を作っていくには理にかなった食事法です。
しかし目に見えない部分で様々な弊害が発生する食事法でもあるのです。
体の機能において最もエネルギーの消費が激しいのは「消化」です。
ある学者に言わせると、人間の1日の消化活動はフルマラソンに匹敵するほどだと聞いたことがあります。嘘か誠かは定かではありませんがどちらにしろそれぐらいエネルギーが必要な活動だということですね。
そして、その消化にエネルギーを多く使うことが「タンパク質の消化」です。
そんな強敵を大量に摂取したら内臓の疲労はかなり激しいものになります。
筋肉からしたら筋肉を作る材料がたくさん入って来て嬉しいかもしれません。
しかし消化器官からしたら馬車馬のように働かされへとへとになってしまいますよ。
さらに消化が難しい分、宿便も溜まりやすくなり腸内環境の悪化も招いてしまいます。
じゃあどうすりゃいいの?ということですが、今回は簡単にお答えしますね。
低エネルギー×高ファイバーです。
エネルギーとは糖質・脂質・蛋白質の総称。ファイバーとは食物繊維です。
エネルギー源は糖質制限をしたり脂質を極端に減らすのではなく、まんべんなく取り過ぎないように食べてください。どれも体に必要不可欠なものです。
感覚的な言い方になりますが、「腹八分」もしくは「腹七分」ぐらいを目安に!
消化活動はエネルギー源のみなので、食物繊維は消化酵素を使いません。
だから内臓に優しいということです。
そして体の各機能を助ける働きがあって、とても助かりますよ。
コラーゲンの合成、生理作用の活性、骨も丈夫になるし、ストレスにも強くなります。
お肌もツルツルになるし視力にもいい、筋肉の合成や脂肪分解の手助けもしてくれるんです。
だから食物繊維は遠慮なくたくさん食べてくれてかまいませんよ。お腹がすいたら野菜やキノコを食べてお腹を膨らませてください。
そして水を1日2リットルは飲むことが望ましいですね。
なぜなら私たちのカラダの中で起こる化学反応、つまり脂肪の分解も筋肉の合成も全て水の中で起こるものです。
だから水をたくさん飲むことは生命活動において非常に大切なことなのです。
ただし水道水をがぶがぶ飲むことはあまりおススメできません。
水道水に含まれる塩素、有機溶剤、トリハロメタンなど発癌性のある物質もありますので注意してください。
水道水を安全においしく飲む方法
といっても毎日2リットルのミネラルウォーターを買うのも大変!
浄水器なんか家にないよ!という方もいらっしゃいますよね。
そこでおススメしたいのが
「水を沸騰させる」という方法。
まず15分~20分以上、水を沸騰させます。
沸騰したらすぐに火を止めずに、沸騰させ続けます。
そうすると蒸気と一緒にカルキがかなり抜けます。
またそのまま10分~15分ほど沸騰させることで
トリハロメタンが消えていきます。
沸騰させた水は塩素の消毒や殺菌効果がなくなっているので、はやめに飲み切りましょう!
ポットについている「カルキ抜き/再沸騰機能」も有効です。
また「活性炭を入れる」。
水を「冷蔵庫で一晩冷やす」というのも有効です。
ぜひ、水をたくさん取ってあなたの健康管理に
お役立てください。
さて、ここまで呼んでいただけたということは運動に対して必要性を感じてくれているのだと思います。
もしあなたが運動苦手だな~とか思われていたとしてもぜひこれを機に運動を習慣にしてみてください。
時間帯はいつでも構いませんが、成長ホルモンは空腹時に多く分泌されるということです。
なので食後は避けて食事と食事の合間に出来ることから始めてくださいね。
成長ホルモンは何歳になっても運動をすることで分泌されるということです。
成長ホルモンこそ若さの特効薬ですよ。
プランクを1分。最初は30秒からクリアしよう。
プランクとは体を板のように真っすぐにしたままキープするという体幹トレーニングでは王道の種目です。
さて、このプランクですが、最低1分間キープ出来るように頑張りましょう。
最初は30秒。30秒を2週間やりましょう。
30秒が余裕になったからと言っていきなりハードルを上げずに2週間は30秒をこなしていきましょう。
次に1分間。1分間も2週間続けましょう。
理想は3分間です。
時間はいくらかかっても構いません。30秒だけをずっとやり続けても構いません。
毎日じゃなくてもいいですよ!
週2回ぐらいを目安にやりませんか。
そうやって少しずつ運動を生活の中に取り込んで下さい。
今回は電子書籍「50代で蘇るカラダ」からのエクササイズを中心としたトレーニングです。特典動画として公開いたします。
痛みが出るようでしたらエクササイズを行わないようにしてください。自己責任にて健康に配慮して行ってください。
・骨盤の下がっている側の足を外転~ドローイン~足の疲れを取るエクササイズ~ブリッジ(肘を立てて)~ブリッジ(足裏を合わせて)~鉄棒うんてい運動~膝抱え・骨頭回し~カエル足~お尻上げ膝突き出し~胸椎回旋エクササイズ~同側クライマー~対側クライマー~かかと上げ・かかと下げ~つま先上げ~スクワット~半月のポーズ~プランク